EU オンライン エネルギー ラベリングと準拠状況
2021 年 3 月、EU では冷蔵庫、食器洗浄機、洗濯機、電子ディスプレイ、照明器具の 5 つの製品カテゴリーに新しいエネルギー ラベリングが採用され、消費者がより効率的な製品を購入することを促すために、A から G までの区分がより意味のある形で再規定されました。消費者の購買行動が大幅にオンライン化されたことで、エネルギー効率化の推進者は、エネルギー ラベルの枠組みや製品ごとの規制に対するオンラインでの準拠状況を評価しています。
新しいラベルに移行する前に、研究者達は、欧州 6 か国の 72 の ネットショップをモニタリングしていました。COVID-19 により消費者の行動が根本的に変わる前でさえ、電子製品の消費者の大多数は、購入前にオンラインで検索していました。オンライン ラベリング ルールは、顧客が購入前にエネルギー ラベルを確認できるようにするために導入されました。
ラベルの大きさや視認性が要求されるほか、同等のフォント サイズで価格の近くにラベルを配置することも要求されました。Web サイトのレイアウト上、完全なラベルを表示するための十分なスペースがない場合には、消費者がマウスをクリックするか、グラフィックの矢印の形をした小さなネストされた表示要素の上にカーソルを置くと完全なラベルが表示されるというオプションが提供されました。
このような矢印は、モデルの関連するエネルギー効率クラスに対応した所定の色と文字で表示されます。さらに、この規制では、エネルギー ラベリングのための欧州製品登録データベース (EPREL) にリンクできる製品情報シートを作成するようメーカーに求めました。
市場調査の実施で、EU はどのようにオンライン ラベリングに準拠していたのでしょうか?
結果
完全に準拠している (緑) から完全に情報がない (赤) までの間で採点した結果、すべての製品カテゴリーの平均スコアはオレンジとなりました。調査対象国の中では、ドイツの評価が最も良く黄色であったのに対し、他の国はオレンジでした。
特に価格比較サイトは、情報が皆無 (赤) という結果になりました。実際に商品を販売していないこのような Web サイトには、エネルギー表示の法的義務がないため、このような結果は驚くべきことではありません。しかし、全体的に見ると、このように完全に表示されていないケースは少なく、価格が表示されている特定の Web ページに情報がなかったり、消費者が見落としやすい場所に情報が配置されていたりするケースが一般的でした。
推奨事項
改善のためのアイデアとしては、市場、技術、規制面での解決策が挙げられます。市場に関しては、ネットショップ間での認知度と一貫性を向上させる余地があります。技術面では、ユニバーサル コンプライアンス モジュールというコンセプトにより、どのような Web サイトにもすぐに埋め込めるボックスを使用することで、導入を容易にすることができます。最後に、規制については、大きなインパクトを与え、グレー ゾーンを避けることに焦点を当てた新しい処方によって改善することができます。
EU におけるオンライン エネルギー ラベリングの準拠状況を評価する調査の詳細をまとめたレポートは、https://www.clasp.ngo/research/all/study-to-evaluate-online-energy-labelling-compliance-in-the-eu/ でご覧いただけます。