インドの新しい効率基準による、シーリングファンへの BLDC モーターの採用拡大
インドなどの熱帯地域に住む人々にとって、シーリングファンは日常生活になくてはならないものです。エアコンが設置されていても、シーリングファンが動いていれば冷房効果はさらに高まります。シーリングファンのエネルギー消費量は、ハミング AC コンプレッサーと比べればそれほど多くないと思われるかもしれませんが、長時間稼働させているため、電気料金が相当高くなる可能性があります。
電力省エネルギー効率局Bureau of Energy Efficiency (BEE) は星評価システムを使用して電化製品のエネルギー効率を促進しており、シーリングファン専用のカテゴリがあります。シーリングファンの新しい IS IS 374:2019 規格は、以前のバージョンよりもはるかに高い基準を設定しています。たとえば、ブレード スパンが 1400 mmで、 サービス値 (以下に詳述) が 4.1 のシーリングファンは、以前の規格であれば 5 つ星の最高評価ですが、IS 374:2019 では、同じファンが最低の 1 つ星評価になります。
新しい基準は、かご形誘導モーターとブラシレス直流 (BLDC) モーターによって駆動されるすべてのシーリングファンに適用されます。住宅の省エネを促進するイニシアチブである Bijli Bachaoによると、シーリングファンが IS 374:2019 で 5つ星の評価を獲得するには、はるかに効率的な BLDC モーターで駆動する必要があります。
O新しい基準で行われた最大の変更の 1 つは、デフォルトのサイズである 1200 mm を考慮するのではなく、実際のファン ブレードのサイズを考慮に入れることです。次の表は、シーリングファンが準拠する必要のある最小性能値を示しています。
ファン ブレード サイズ (mm) | 最小空気供給量 (m3/分) | 最小サービス値 (m3/分/ワット) |
---|---|---|
900 | 130 | 3.1 |
1050 | 150 | 3.1 |
1200 | 210 | 4 |
1400 | 245 | 4.1 |
1500 | 270 | 4.3 |
空気の供給は、風速測定値が最大 15 m/min の場合にファンが押し流す空気の量を表します。サービス値は星評価の基準です。これは、消費されるエネルギー 1 ワットあたりに供給される空気の量を示します。評価は次のように分類されます。
星評価 | サービス値 (m3/分/ワット) | |
---|---|---|
ブレード サイズが 1200 mm 未満 | ブレード サイズが 1200 mm 〜 1500 mm | |
1 つ星 | ≥ 3.1 to < 3.6 | 1200 mm の場合 ≥ 4.0 to < 4.5 |
1400 mm の場合 ≥ 4.1 to < 4.5 | ||
1500 mm の場合 ≥ 4.3 to < 4.5 | ||
2 つ星 | ≥ 3.6 to < 4.1 | ≥ 4.5 to < 5.0 |
3 つ星 | ≥ 4.1 to < 4.6 | ≥ 5.0 to < 5.5 |
4 つ星 | ≥ 4.6 to < 5.1 | ≥ 5.5 to < 6.0 |
5 つ星 | ≥ 5.1 | ≥ 6.0 |
Tインドの市場に出回っているシーリングファンの大部分は、1200 mm より長いブレードを持っています。誘導モーターで動作するファンでは、5 つ星の評価に必要なサービス値 6.0 を達成するのは非常に困難です。リモート コントロールやスマートホーム接続などの機能をサポートするために利用可能な電力に更なる余裕を必要とするシーリングファンの場合は特にそうです。そのため、BLDC モーターは高効率なシーリングファンの理想的なソリューションになります。
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