DOE 家電規格 – 外部電源
米国エネルギー省 (DOE) は 3 月 24 日、外部電源 (EPS) 省エネルギー基準の予備分析結果を確認するための公開ウェビナーを開催しました。ここ数年の電源技術、デバイス、及び集積回路の力強い進歩に伴い、DOE は EPS に必要なエネルギーに関する仮定を更新する機会です。現在のルール制定段階は、提案されたルール制定または決定に関する通知 (NOPR/NOPD) に先立つもので、予備分析に対する意見募集は 4 月 26 日に締め切られています。これと並行して、試験方法の追加的提案通知 (SNOPR) でも変更が提案されています。変更点のうち、USB PD 適応型 EPS の代替試験手順の採用が提案されています。
予備分析の一環として、DOE は、出力電圧、出力電流、及び同時出力電圧の数によって区別される様々な EPS 製品群の市場と技術評価を実施しました。AC-DC 型 EPS は、モデル数の 95% 以上を占め、市場を支配しています。DOE は、技術評価において、エネルギー効率を向上させるために使用される多くの技術オプションを特定しました。これには、より優れた磁気 (トランスなど)、窒化ガリウムやシリコン カーバイドなどの優れたデバイス技術、スイッチング電源やアクティブ力率改善用の最新コントローラなどが含まれます。
DOE は、技術評価に加えて、EPS モデルの代表例と効率レベルを評価し、その結果を CSL 0 から CSL 4 までの候補基準レベル (CSL) に分類する技術分析も実施しました。CSL 0 は現在の基準を表しており、CSL 1 は EU の行動規範 Tier 2 基準に適合し、CSL 2 は上位 50% を表し、CSL 3 は 市場最高、CSL 4 は 最高技術を表しています (図 1 参照)。
DOE は、製品の分解を行い製造コストを決定した後、主要製品クラスのコスト効率関係を見積り、その結果から他の製品クラスについて推定しました。効率性の高い EPS のメーカー生産コスト (MPC) の増加を特徴とするマークアップ分析により、すべての効率レベルにおいて同等の消費者価格が得られました。
そして、使用プロファイルと負荷ポイントを反映したエネルギー使用分析により、DOE は各 CSL での年間エネルギー消費量を算出しました。また、消費者のライフサイクル コストと投資回収期間を分析した後、DOE は、製品出荷の予測を行い、最終的に国家的影響分析につなげました。DOE は、プロジェクトの国家エネルギー節約量と消費者の国家正味現在価値を決定することで、潜在的なエネルギーと経済的影響の両方をよりよく理解することができました。
4 倍の省エネ効果が期待できるため、DOE が新しい基準値の設定を慎重に検討しているのも当然です。最もエネルギー効率の高いレベル、最も低いライフサイクル コストなど、さまざまなシナリオで何が可能かを理解するために、すべての製品クラスと効率レベルから試行標準レベルを組み立てます。
4 月 26 日までに DOE に意見書を提出する場合は、連邦規則作成ポータル http://www.regulations.gov を利用するか、メール EPS202STD006@ee.doe.gov をお送りください。すべてのやりとりにおいて、この EPS の規格に関するルール制定 (Docket Number EERE-2020-BT-STD-0006 及び Regulation Identification Number (RIN) 1904-AD87) を参照してください。